トレーラーハウスにデメリットはある?失敗しないための注意点も解説!

トレーラーハウスはタイヤの付いたシャーシというフレームに乗った構造物です。住宅や事務所、店舗などさまざまな用途に使用できるため、近年は日本でも人気を集めています。とはいえ、まだあまり知られていない部分も多く、導入を躊躇する人も少なくありません。

メリットが多く語られることの多いトレーラーハウスですが、デメリットはないのでしょうか。当記事では、トレーラーハウスのメリットだけでなくデメリットについても徹底解説していきます。失敗しないための注意点も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

トレーラーハウスのデメリットは?

トレーラーハウスのデメリット

トレーラーハウスのデメリットとしては、下記が挙げられます。

  • • スペースに限りがある
  • • 一般住宅よりは耐用年数が短い
  • • メンテナンスが必須
  • • 輸送費用がかかる
  • • 使用する素材に注意が必要

ここからは、それぞれのデメリットを詳しく解説していきます。

スペースに限りがある

最初のデメリットは「スペースに限りがある」という点です。アメリカでは超大型トレーラーハウスなども走っていますが、日本は道幅も狭いこともあり道路を走ることのできるトレーラーハウスのサイズには制限が設けられています

また、二階建てなど縦に大きくすることもできません。大きさが制限されてしまう分、設計できる間取りにも限界があります。そのため、家族の人数が多い場合は、居住スペースが狭くなる可能性があるため注意が必要です。ロフトを付けたり、収納スペースを設けたりといった方法でスペースを有効活用することができます。

一般住宅よりは耐用年数が短い

次のデメリットは「一般住宅よりは耐用年数が短い」という点です。トレーラーハウスは「車両扱い」になるため、基礎工事をすることができません。タイヤ付きのシャーシの上に建っているので、一般の住宅よりは耐用年数が短くなります。

トレーラーハウス本体はまだ使用できる状態であっても、タイヤやシャーシ部分がサビてしまうなど、寿命がきてしまう可能性があります。メンテナンスの状態によっては20年以上使用できるケースもありますが、10年ほどで寿命がきてしまうことも。一般的な住宅より安いとはいえ、短期間で買い替えになってしまうと結果的にコスパが悪くなってしまうでしょう。

メンテナンスが必須

三つ目のデメリットとして「メンテナンスが必須」という点が挙げられます。先述したように、トレーラーハウスの耐用年数はメンテナンスの頻度や方法によって大きく変わってくるからです。トレーラーハウスは雨風に晒されているので、サビが発生しやすくなります。

特に海沿いで潮風が当たる場所で使用するトレーラーハウスは、サビも生じやすいので注意が必要です。トレーラーハウスのメンテナンスとしては、防錆対策や雨漏り対策などが挙げられます。また、内部にもカビが発生しないよう、定期的な清掃や風通しが必要になるでしょう。

輸送費用がかかる

「輸送費用がかかる」というのも、トレーラーハウスのデメリットのひとつです。トレーラーハウスは自由に移動ができるというのが特徴ですが、移動させるにはお金がかかります。移動費用は距離やトレーラーハウスのサイズによって変わってきますが、設置費用と合わせると100万円ほどかかることもあります。

牽引免許があれば自分で移動させることができますが、牽引免許を取得するにも費用がかかるでしょう。また、高速料金も高くなるので、思っていた以上に移動が不自由だと感じる人も少なくありません。

使用する素材に注意が必要

最後のデメリットとして「使用できる素材に注意が必要」という点が挙げられます。トレーラーハウスには木造のものと鉄骨のものの、主に2種類の素材が使われています。それぞれの素材にはメリットとデメリットがあります。

まず木造のトレーラーハウスですが、夏は涼しく冬は暖かいというメリットがあります。木造の雰囲気は自然に溶け込みやすく、アウトドアにもぴったりです。しかし、木材の品質によっては、耐久性が劣ることもあります。白アリなどの害虫も発生しやすいので、日々のメンテナンスが必須です。

鉄骨のトレーラーハウスの代表は、やはりエアストリームでしょう。メタリックな外観がかっこいいので憧れる人も少なくありません。耐久性と耐熱性に優れた鉄骨製トレーラーハウスですが、初期費用が木造よりも高くなってしまうケースが多いので注意が必要です。

トレーラーハウスのメリット

トレーラーハウスのメリット

トレーラーハウスのデメリットを挙げてきましたが、もちろんメリットもあります。ここからは、トレーラーハウスのメリットを解説していきます。

税金がお得

まずは「税金がお得」という点です。トレーラーハウスは電気や水、ガスを引き込んで、住宅として使用することができます。しかしながら、扱いは「車両扱い」となるため、固定資産税がかかりません。ただし、車両扱いとなるためには条件があり、ライフラインや階段はすぐに取り外せるようになっている必要があります。

「車両扱い」とはいえ、トレーラーハウスにはエンジンが付いていないため自走ができません。そのため、固定資産税だけでなく自動車税もかからないのです。けん引するための車には自動車税がかかりますが、自動車税がかからないようレンタルで借りてくることも可能です。

耐震性能が高い

次のメリットとしては「耐震性能が高い」という点が挙げられます。そもそもけん引される目的で設計されているトレーラーハウスは、ある程度の揺れには対応できるように作られています。

さらに、トレーラーハウスにはタイヤが付いているため、車と同様に衝撃を吸収する機能が付いています。過去の震災時にはトレーラーハウスが仮設住宅として使用されていたこともありました。普段から災害用グッズを入れておけば、万が一のシェルターとしても使用できます。

日本全国に移動可能

「日本全国に移動可能」というのもトレーラーハウスのメリットのひとつです。一般の住宅に住んでいる場合、転勤や引っ越しをする際には一度住まいをすべて引き払わなければなりません。さらに、次の転居地で新しい住まいを探し、家具や衣類などを移動させる必要があるでしょう。

トレーラーハウスであれば、住み慣れた状態をそのまま全国どこへでも運ぶことができます。ライフラインもすぐに取り外せるようになっているため、各方面に問い合わせをして止める手続きをする必要もないでしょう。引っ越し業者の手配もいらないので、面倒くさがりな人にもぴったりです。

住居としては格安

トレーラーハウスは住居としては格安で手に入れることができます。一般的な住宅を購入する場合は、安くても1,000万円は用意しなければならないでしょう。トレーラーハウスの価格はサイズや設備によって変わってきますが、新品でも300~800万円程度が相場です。

キッチンやトイレ、バスルームを付け、さらに住宅性能を高めたとしても1,000万円以下で購入できるものもあります。さらに、中古であれば200~300万円ほどが相場です。初期費用を抑えられるので、その分家具や内装にお金をかけることもできるでしょう。

売却しやすい

最後のメリットは「売却しやすい」ということです。中古のトレーラーハウスは非常に需要が高く、滅多に市場に出回りません。不要になった際に中古で販売しても、すぐに買い手が見つかるでしょう。

移動が自由にできるため、トレーラーハウスの買い手は日本全国から探すことができます。移動させればすぐに更地に戻すことができ、撤去費用などもかかりません。いらなくなった時の処分に困らないというのも、トレーラーハウスのメリットです。すぐに買い手を見つけるためにも、常にメンテナンスを行っておくようにしましょう。

トレーラーハウスを住居として購入する際の注意点

トレーラーハウスを住居として購入する際の注意点

ここからは、トレーラーハウスを住居として購入する際の注意点を解説していきます。失敗しないためにも、購入前にはぜひ目を通して置くようにしましょう。

搬入に必要な道やスペースを確保しておく

まずは「搬入に必要な道やスペースを確保しておく」ことがポイントです。トレーラーハウスはサイズが大きいので、狭い道幅だと搬入することができません。設置予定の場所までの搬入経路を確認し、進入できるかどうかを判断しましょう。

また、搬入ができても設置できるとは限りません。自治体によっては、設置できるトレーラーハウスに制限がある場合もあります。また、農地など地盤が柔らかいところには設置できません。せっかく設置したにもかかわらず、条例違反で撤去されることのないように事前に自治体に確認しておくようにしてください。

車高が高いので階段が必要

「車高が高いので階段が必要」という点も注意点として挙げられます。トレーラーハウスはタイヤの付いたシャーシの上に設置されているため、通常の車や家よりも入口が高い位置にあるのが一般的です。

そのため、出入りしやすいように入口に階段やウッドデッキの設置が必要になります。しかしながら、車両扱いにするためには階段やウッドデッキはすぐに取り外せるような状態にしておかなければなりません。トレーラーハウス本体に溶接できないので、不安定にならないように注意しましょう。

中古の場合は状態確認が必須

「中古の場合は状態確認が必須」であることも覚えておいてください。中古は新品の半額~3分の1程度で購入することができるので、導入コストを削減できます。しかしながら、中古品は物によっては状態が悪いことも。

外観がキレイだったとしても、内装にカビが生えていたり臭いが染みついていたりするケースもあります。遠方で現物を確認できない場合は、特に細かなところまで確認しておく必要があるでしょう。購入後に後悔しないよう、本体価格だけで飛びつかずにじっくり調べてから購入するようにしてください。

ちゃんとした販売店を選ぶ

最後は「ちゃんとした販売店を選ぶ」という点です。トレーラーハウスを購入後、輸送する際には道路交通法などの法律を守ったうえでの輸送が必要になります。さらに、設置する際にも建築基準法に則った設置が求められます。トレーラーハウスの販売実績があまりない販売店だと、トラブルになるケースも十分に考えられるでしょう。

最近では、トレーラーハウスの人気上昇に伴い、販売する店舗も増えてきています。どこの販売店から購入するか決める場合には、販売実績の豊富なところを選ぶようにしましょう。

まとめ

トレーラーハウスのデメリットについて

トレーラーハウスのデメリットについてまとめてきました。住居としても人気が出てきているトレーラーハウスですが、メリットが多い反面でデメリットもあるのが現実です。デメリットを理解した上で購入しないと、後悔する可能性があるので注意しましょう。

トレーラーハウスを購入すると、日本全国を移動しながら自由な生活を満喫することができます。規定や価格相場を理解し、自分に合ったトレーラーハウスを選びましょう。トレーラーハウスを試してみたい方は、トレーラーハウスが設置されたキャンプ場の利用やレンタルもおすすめです。

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