【トレーラーハウスに住みたい!】かかる費用や押さえておきたい注意点とは?

トレーラーハウスは、海外では居住用に馴染みのあるものですが、日本ではまだあまり認知度が高いわけではなく、一部事業用として、グランピングなどの宿泊施設等で多く活用されています。

ですが、トレーラーハウスには実はまだ知られていない魅力が沢山詰まっているのをご存知でしょうか。ここでは、そんなトレーラーハウスに住んでみたいという方向けの、知っておきたい費用や注意点について紹介していきます。

トレーラーハウスとは

トレーラーハウスとは

トレーラーハウス、またはモービルホームとも呼ばれますが、その名の通り移動可能な住宅のことを指します。

これらは通常、工場で生産され、トラックや大型車両によって希望の設置場所に運ばれ、設置されます。トレーラーハウスにはタイヤが取り付けられており、牽引することで必要に応じて移動が可能です。

トレーラーハウスの特徴

トレーラーハウスは、しっかりとした構造を持ちつつも移動可能である点が大きな特徴です。似たものに“コンテナハウス”が挙げられますが、コンテナハウスは一度設置してしまうと移動は現実的ではありません。

移動が出来るという点において、トレーラーハウスは柔軟なライフスタイルを求める人々にとって魅力的な選択肢となります。必要に応じて新しい場所へ移動できるため、定住場所を必要とせず、一定の場所に縛られずに生活することが可能となります。

トレーラーハウスの設備

トレーラーハウスは一般的な住宅と同様に、寝室、リビングルーム、キッチン、バスルーム等を備えることができ、大小さまざまなサイズが選べる上、設計や間取りの自由度も高いのが特徴です。さらに、エアコンや暖房設備、電化製品等も搭載すれば、通常の生活に困ることはありません。

トレーラーハウスの中には、環境に配慮した設計を持つものもあり、太陽光パネルで発電を行ったり、雨水を集めて再利用したりする設備を持つものもあります。このように、トレーラーハウスは移動性と機能性を兼ね備えた住宅と言えるでしょう。

トレーラーハウスの種類とコスト

トレーラーハウスの種類とコスト

トレーラーハウスはその機能性とデザインにより、さまざまな種類があります。ここでは主な種類とそれぞれのコストについて触れていきます。

シングルワイド

これらは最も一般的なトレーラーハウスの形式で、一般的に幅は約4.3メートル、長さは約18メートルとされます。コストは大きく変動しますが、新品の場合は約300万円から1000万円程度が目安とされています。

ダブルワイド

名前の通り、シングルワイドの約2倍の幅を持つトレーラーハウスです。より広々とした生活空間を提供し、通常は2つ以上の寝室や広いリビングスペースを備えていることが多いです。

価格はシングルワイドよりも高価で、新品の場合は約500万円から高いものだと2000万円程度の車両も販売されています。

タイニーハウス

ダブルワイドでサイズアップしたのとは反対に、タイニーハウスのカテゴリに含まれるトレーラーハウスは非常に小型化され、移動性と省スペースが重視されています。

通常、約9平米から37平米ほどのサイズ感で、価格は新品の場合は約200万円から1000万円程度が目安となります。

コスト

いくつかの代表的なモデルを紹介しましたが、これらの価格はあくまで目安であり、具体的な価格はメーカー、モデル、設備、オプションなどによります。また、中古のトレーラーハウスを購入する場合、大幅に安価になる可能性もあります。

また、購入費用以外にも、運搬費用や設置費用、さらには地域や土地の規制による許可取得費用なども考慮する必要がありますので、トレーラーハウスの全体的なコストを把握するためには、これらの追加費用も考慮した資金計画が必要です。

メンテナンス・修繕費用

メンテナンス・修繕費用

トレーラーハウスは通常の住宅同様に、定期的なメンテナンスが必要です。ここでは、主なメンテナンス項目とそれぞれのコストについて見ていきましょう。

屋根

屋根は雨風から家を保護する役割を果たします。その機能を維持するためには定期的なメンテナンスが必要です。

屋根の点検や清掃は、年に一度程度行うと良いでしょう。また、屋根材が劣化した場合やリークが発生した場合は、すぐに修繕が必要となります。これらの費用は作業の規模によりますが、数万円から数十万円程度が目安とされています。

給排水設備

給水管や排水管の点検や清掃も必要です。特に冬季には凍結防止の対策が必要ですから注意しましょう。

また、トイレやシンクの詰まり、配管のリークなどが発生した場合は、すぐに対応する必要があります。これらの費用も作業の規模によりますが、数万円程度見積もっておくと安心です。

エアコンや暖房設備

一般的な住宅と同様に、エアコンや暖房設備は定期的な清掃やフィルター交換が必要です。また、効率が悪くなったり故障したりした場合は修繕や交換が必要となります。これらの費用は設備の種類や状況によりますが、数千円から数十万円程度を見込むようにしましょう。

外装

自動車が洗車を行うように、トレーラーハウスも外壁や窓、ドアなどの定期的な清掃や塗装、防水処理が必要です。

また、傷や割れなどが発生した場合は修繕が必要となります。自分で対応できる場合はそれほど費用をかけずに済ませられることもありますが、内容によっては専門の業者に依頼することになり、作業の規模によって数万円から数十万円程度の費用がかかるでしょう。

トレーラーハウス生活のメリット・デメリット

トレーラーハウス生活のメリット・デメリット

トレーラーハウス生活は、その自由度と費用面で大きな魅力を持つ一方で、いくつかの注意点も伴います。以下に主なメリットとデメリットを紹介します。

メリット

費用

一般的に、トレーラーハウスは伝統的な家よりもはるかに安価です。購入価格、メンテナンス費用、税金など、全体的なコストを考慮してもトレーラーハウスの方が負担が軽くなることが多いでしょう。

自由度

トレーラーハウスは移動が可能なため、生活場所を自由に選ぶことができます。また、自分の好きなように改装する自由度もあります。設計や設備の設置も自由なので、自家用としても商用としても幅広い使い方が出来る点が魅力です。

シンプル

トレーラーハウスは限られたスペースを効率的に使うため、必要最低限のものだけを持つシンプルなライフスタイルに適しています。

デメリット

スペースの制限

トレーラーハウスは限られたスペース内に全ての生活必需品を収納しなければならないため、スペースが制限されます。その為、普段からモノが多い生活をしている人がメインの住居としてトレーラーハウスを選択することは向いていないかもしれません。

移動と設置の制約

トレーラーハウスは移動が可能であるという点がメリットではありますが、サイズなど基準によっては許可申請が必要な場合も多く、専用の車両手配に追加のコストが発生します。基本的には牽引による移動となるため、山奥や狭い道路など、経路によっては設置場所が制限される場合もあります。

社会的認知度

一部の人々はトレーラーハウス生活に対する認知度の低さから、ネガティブな先入観を持つかもしれません。実際に、トレーラーハウスの設置条件等の規制については自治体により差もあり、中には受入体制が整っていない市町村もあります。

法規制と注意点

法規制と注意点

トレーラーハウスを所有し、その中で生活する際には、いくつかの法規制や注意点を理解しておく必要があります。自治体によって異なる部分もありますから、設置場所が決まったら該当の自治体に最新の情報を問い合わせておくと安心です。

設置場所

トレーラーハウスは、建築物とは異なり土地に永続的に固定されるわけではないので、都市計画法や建築基準法などの規制が異なります。

基本的には、定められた設置条件をクリアしていれば「車両」の扱いとなるため、どこにでも設置できるのが魅力の一つでもあります。

しかし、設置場所によってはその地域の条例や規制に従う必要があるため、トレーラーハウスを設置する前にはその条件等について十分な調査と確認が必要です。

保険加入

トレーラーハウスも、一般的な住宅と同様に火災や自然災害、盗難などのリスクから保護するための保険加入が必要です。車両保険だけでなく、家財保険の加入も考慮しておくと安心です。

耐久性とメンテナンス

トレーラーハウスは比較的シンプルな構造であり、「住居」という視点で見ると木造住宅と比較して耐久性に劣る場合があります。
そのため、定期的なメンテナンスや耐久性向上のための改修が必要となることもあります。些細な劣化も早めに対処することが、安心して長く利用できるポイントとなるでしょう。

スペース

トレーラーハウスはコンパクトな空間を活用できるのが魅力であり、逆に言えばスペースが限られているため、収納や生活空間の使い方には工夫が必要です。

また、用途や設置場所によってはプライバシーの確保や騒音対策なども考慮する必要があるかもしれません。

まとめ

トレーラーハウス生活

いかがでしたか。我々が考える住まいの形は多種多様ですが、その中でもトレーラーハウスは近年注目が高まっている特異な存在感を放つアイテムです。伝統的な固定住宅とは異なる自由度と手軽さを併せ持つ方で、その独特の特性からくる法規制や生活環境の制限など、多くの課題を含んでいる事も事実です。

トレーラーハウスの定義や種類・コスト・メンテナンスや全体としてのメリット・デメリットについても触れましたが、トレーラーハウス生活は一見シンプルそうに見えて、実は様々な面を考慮する必要もあります。

しかし、その全てを理解した上で、用途に合ったものを選択し、計画的に購入準備や設置準備を進めていくことで、新しく、そして自由な自分だけのライフスタイルを実現するための素晴らしい手段となり得るかもしれません。

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