新型コロナウイルスによって社会にもたらされた大きな変化の一つとして挙げられるのがリモートワークの活用です。これまで、“働く”というとオフィスに出勤して人が集まる事が当たり前でしたが、オフィスだけでなく通勤電車や飲食店などで人と人との接触を避ける為に、出社せずに仕事をするというスタイルが推奨されるようになってきました。

そんな中で注目を集めるのが“サテライトオフィス”です。では、一体どのような仕様でどういった設備なのでしょうか。その詳細について見ていきましょう。

リモートワーク

“リモートワーク”とは、いわゆる在宅勤務の事を言います。所属している会社の事務所・オフィスといった場所ではなく、自宅など別の場所で働く事がリモートワークと呼ばれます。“テレワーク（tele=離れた場所）＋（work=働く）”といった呼ばれ方も馴染み深いかと思います。

インターネットが広く普及し、パソコンさえあれば仕事ができる環境が当たり前になりつつある現代では非常に合理的な働き方であると言えるでしょう。

“在宅勤務”とは言いますが、自宅以外のワークスペースやレンタルオフィス、そしてサテライトオフィスなどが“働く場所”として多く提供されています。

サテライトオフィス

リモートワークという働き方におけるオフィス以外の勤務地の一つとなっているのが「サテライトオフィス」ですが、具体的にはどのような施設・設備を指すのでしょうか。まずはサテライトオフィスの基本について確認していきます。

サテライトオフィスとは

「サテライト」とは直訳すると「衛星」「人工衛星」といった意味になりますが、日本では“サテライトオフィス”というと一般的に「離れた所にある事務所」といったような意味合いで使われています。

本社のある都市部から離れた場所から遠隔勤務が出来るようなオフィスをサテライトオフィスと呼ぶケースが多く、「支社」や「支店」のような意味で使われています。支社や支店のイメージがある事から、通常は“同会社の別オフィス”の感覚ですが、郊外に設置した一つのオフィスに複数の企業がシェアスタイルで利用するケースも増えてきています。複数の会社の営業マンの為の“一時立ち寄り場所”のような使われ方をする場合もあります。

サテライトオフィスのメリット

会社の本拠地となるオフィスに出社しなくても良いようにサテライトオフィスを設置する事で考えられるメリットは様々です。

仕事をするにあたって、出社するのと同じ成果が挙げられるのであればサテライトオフィスを設ける事は従業員にとっても企業側にとってもメリットが見込めるものである事に違いありません。

自宅とサテライトオフィスの違い

“リモートワーク”と言うと自宅で仕事をするケースが多いかと思います。では、自宅をサテライトオフィスとして利用する事と、別で設けたサテライトオフィスで仕事をするのとではどのような違いがあるでしょうか。主に懸念点を見ていきましょう。

自宅

サテライトオフィス

トレーラーハウス×サテライトオフィス

自宅以外の場所に専用の場所を設けてサテライトオフィスとして利用する為の空間として今、トレーラーハウスが注目を集めています。

では、トレーラーハウスを使った最新のサテライトオフィスとは一体どのようなものなのでしょうか。

トレーラーハウスとは

トレーラーハウスとは、プレハブやコンテナのような外観の箱型空間にタイヤが付いたもので、基本的には自動車の扱いとなります。サイズは様々で、室内の間取りも自由に構成する事が出来ます。

トレーラーハウス自体にはエンジンは搭載しておらず、移動は牽引のみで自走はできません。電気・ガス・水道といったライフラインとの接続が可能でありながら、住居のような固定資産税などはかからない事から、様々な用途で非常に注目されています。

サテライトオフィスとしての使い勝手

トレーラーハウスが何故サテライトオフィスに向いているかという点には、サテライトオフィスならではの、トレーラーハウスならではのメリットがそれぞれに相乗効果をもたらす為です。トレーラーハウスをサテライトオフィスとして利用するメリットをいくつか見てみましょう。

導入コストが安い

例えば、本社以外に支社・支店を設けようと思えば土地の確保や賃貸契約などの不動産契約が必須となります。賃貸オフィスなら毎月の賃料がかかりますし、新たに事務所を建築するのであれば建設費や固定資産税も発生します。しかしトレーラーハウスなら自動車を購入するのと同じ相場感で準備する事ができますし、トレーラーハウスの内装も用途に合わせて自由に構成できますから低いコストで融通を利かせて環境を構築する事が出来ます。

維持費が安い

先に述べたように、基本的には賃料や管理費、固定資産税といった費用が発生するのが通常のオフィスですが、トレーラーハウスであれば車両の扱いなので車両さえ準備できてしまえば維持費は必要ありません。車両として設置する為に“随時かつ任意に移動できる事”というトレーラーハウスの規定をクリアする必要はありますが、設置の段階で条件を守っていればその他に特別な仕様は必要ありません。長い目で見た時に、維持費が抑えられるというのは大きなメリットと言えます。

移動できる・不要になったら売却できる

トレーラーハウスのメリットの一つでもあるのが、設置先さえあれば移動が出来るという点です。通常、オフィスの引っ越しというのは一大イベントでおおがかりなものです。しかしトレーラーハウスなら所定の場所まで牽引するだけで簡単に室内環境を維持したまま“箱ごと”移動し、新たな設置先へと移動できます。

また、不要になった場合の撤収が容易である事も魅力の一つ。トレーラーハウスはサイズや仕様を問わず需要が高く、内装のリフォームも融通が利くので、使わなくなった車両もすぐに買い手が見つかるケースが多く、売却も容易なので処分に費用が発生するなど困る事はほとんどありません。

活用方法

トレーラーハウスをサテライトオフィスとして活用する事で、通常のサテライトオフィスの使い方とは異なる少し変わった使い方をする事もできます。

ワーケーションとして

日常的に利用するサテライトオフィスとして設置するのも良いですが、別荘地や観光地の近くなどにサテライトオフィス用トレーラーハウスを設置しておき、ワーケーションとして利用する事もできます。維持費がかからない点がポイントですから、日常使いしなくても必要な時だけ便利に利用するという視点から、こういった特別な使い方も良いかもしれません。

シェアオフィスとして

トレーラーハウスの内装をいくつもの個室型にする事で、異なる会社同士、あるいは個人利用客が自由に使う事が出来るシェアオフィスのような使い方もできます。実際にリモートワークの普及によってこういったシェアオフィスの事業は拡大傾向にあります。

小型サイズで自分専用オフィス

トレーラーハウスは様々なサイズ・仕様が選べる点が魅力です。数畳程度のコンパクトなトレーラーハウスを自宅の庭などに設置すれば自分専用のサテライトオフィスとして使う事が出来ます。自宅内には仕事用のスペースがない、家族の目を気にして働くのがストレスである、そういった悩みもトレーラーハウスを使ったサテライトオフィスで簡単に解決する事が出来ます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。ここでは、広がるサテライトオフィスとトレーラーハウスの活用についてその関係性や特徴について紹介してきました。コロナ禍で高まる在宅勤務、リモートワーク、テレワーク…出社しないのが当たり前という職種も非常に多くなってきています。自社の働き方を検討する、あるいは個人で働きやすい環境を作る、その他にも、サテライトオフィスを貸し出す側の事業として検討する事もできます。

活用方法が広がるトレーラーハウス、そして需要の高まるサテライトオフィス。この先更に注目を集めていく事に違いありません。