人気が高まっているトレーラーハウスですが、設置場所がないという理由から購入を諦める人も少なくありません。確かにトレーラーハウスはサイズが大きいので、搬入経路や設置場所などが確保できないと導入は難しいでしょう。
その点、小型のトレーラーハウスであれば省スペースで設置が可能です。当記事では、小型のトレーラーハウスが人気の理由やデメリットを詳しく解説していきます。小型のトレーラーハウスの興味をお持ちの方は、ぜひ最後までご覧ください。
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トレーラーハウスの小型サイズが人気の理由
トレーラーハウスと一言で言ってもサイズはさまざまです。いろいろな種類がある中でも、小型のトレーラーハウスは多くのメリットがあります。ここからは、小型のトレーラーハウスが人気の理由について解説していきます。
普通免許でけん引可能
最初のメリットは「普通免許でけん引できる」という点です。トレーラーハウスにはタイヤが付いていますが、エンジンがないため自走できません。そのため、移動させるには牽引車でけん引する必要があります。
大型のトレーラーハウスをけん引するためには「牽引免許」が必要ですが、重量750kg以下の小型サイズであれば牽引免許はいりません。普通免許があればけん引できるので、手軽に移動させることができます。実際、大人が手押しで移動させることもできるので、ちょっとした場所替えも便利です。
小回りがきく
「小回りがきく」というメリットもあります。いくら普通免許でけん引可能とはいえ、やはり「初心者には運転が難しいのでは?」と思われがちです。特に大型のトレーラーハウスをけん引しながら旋回する時には、軌道を考えながら運転する必要があるでしょう。
しかし、小型のトレーラーハウスであれば小回りがきくので、通常の運転とそう変わらない感覚で運転することができます。けん引しながらのバックも可能なので、コンビニやサービスエリアでも簡単に駐車することが可能です。
安い価格で購入できる
次のメリットは「安い価格で購入できる」という点が挙げられます。トレーラーハウスは決して安い買い物ではありません。大型のトレーラーハウスの場合、新品なら300~500万円は必要になるでしょう。費用を抑えようと中古で購入しても、中の修理やメンテナンス費用が追加でかかってしまいます。
その点、小型のトレーラーハウスであれば、新品であっても200~300万円で購入可能です。さらに、メンテナンス費用なども小型の方が安くなるので、予算に限りがある方でも手軽に導入できます。軽量タイプのトレーラーハウスであれば、軽自動車でもけん引できるものもあります。
小さいスペースでも保管できる
最後のメリットは「小さいスペースでも保管できる」という点です。大型トレーラーハウスを設置するとなると、まず考えなければならないのが「設置場所」です。自宅の敷地内に設置スペースがある場合は問題ありませんが、そうでなければ土地を借りるなどの対応が必要になります。
小型のトレーラーハウスは2帖ほどの大きさなので、駐車場1台分程度のスペースがあれば十分に設置することができます。車両と切り離すこともできるので、移動する必要がない時は独立させて庭などに置いておくことも可能です。
トレーラーハウス小型サイズのデメリット
トレーラーハウスの小型サイズには、いくつかのデメリットもあります。ここからは、小型のトレーラーハウスのデメリットについて解説していきます。
高速道路はけん引料金がかかる
最初のデメリットは「高速道路はけん引料金がかかる」という点です。牽引免許が不要とはいえ、高速道路を走る場合は「けん引料金」がかかります。使用する高速道路によっても料金設定が異なりますが、場合によっては約2割増しの「中型車料金」になります。
さらに、普通車を対象とした休日割引の適用対象外となるので注意が必要です。また、ETCを使用している場合は改めてセットアップしなければなりません。ETCには「牽引装置の有無」という項目があるので、その項目を「有」にしておきましょう。
走行中はトレーラーハウス内に乗車不可
次に「走行中はトレーラーハウス内に乗車不可」という点に注意が必要です。トレーラーハウスは「車両扱い」ですが、走行中の乗車は法律で禁じられています。トレーラーハウスに人が乗ってしまうと、バランスが崩れて転倒するリスクがあるので非常に危険なのです。
人だけでなく、重たい荷物を積み込んでもバランスが崩れる要因になります。トレーラーハウス内には軽いものだけを入れておくようにしましょう。また、移動中はトレーラーハウスではなく、必ず牽引車に乗るようにしてください。
流通量が少ない
次のデメリットは「流通量が少ない」という点です。トレーラーハウスを購入する人の多くが、居住やワーキングスペースとしての使用を目的としています。そのため、室内が広い大型のトレーラーハウスの方が好まれる傾向にあるのです。
小型のトレーラーハウスは需要が少ないので、生産量も多くないのが現状です。小型のトレーラーハウスを購入したくても、なかなか自分好みのものが見つけられないという人も多いでしょう。ただ、トレーラーハウス自体の人気が高まってきているので、今後は小型のトレーラーハウスの生産量も増えていく可能性があります。
設置できる設備が少ない
最後は「設置できる設備が少ない」というデメリットです。トレーラーハウスは電気や水、ガスを引き入れて、通常の住まいと同じように暮らすことができるという特徴があります。中にはトレーラーハウスを自宅として生活している人もいるほどです。
しかしながら、小型のトレーラーハウスの場合は室内のスペースに限りがあります。大型であればソファやテーブル、ベッドまで設置することができますが、小型サイズの場合はそうもいかないでしょう。置ける設備は限られているので、自宅として使用するには不便と感じる可能性が高くなります。
トレーラーハウスと他のスモールハウスとの違い
小型のトレーラーハウスは「スモールハウス」と呼ばれることもあります。スモールハウスにはさまざまな種類があり、トレーラーハウス以外にタイニーハウスやコンテナハウスといったものも人気です。
トレーラーハウスが「車両扱い」なのに対し、タイニーハウスやコンテナハウスは「建築物」の扱いになるという違いがあります。タイニーハウスは設備やサイズによって価格は変わりますが、中には1000万円ほどかかるものもあるのでトレーラーハウスよりも高額になりがちです。
コンテナハウスの価格は300万円~400万円と比較的リーズナブルですが、建築物扱いになるため固定資産税が発生します。トレーラーハウスが他のスモールハウスと大きく違うのは、タイヤが付いているため移動させることができるという点でしょう。
トレーラーハウス小型サイズを購入する際の注意点
トレーラーハウスの小型サイズを購入する際は、下記の点に注意が必要です。
- • 就寝人数を確認しておく
- • 設備は必要最低限にする
- • 折りたたみ式やポップアップタイプもおすすめ
ここからは、それぞれの注意点を具体的に解説していきます。
就寝人数を確認しておく
最初の注意点は「就寝人数を確認しておく」という点です。小型のトレーラーハウスであれば、就寝定員は3~4人が一般的です。しかし、中には就寝人数が2~4人というものもあるため、家族の人数によっては全員寝るには小さすぎるということもあるでしょう。
トレーラーハウスの各モデルのスペックには「就寝人数」が記載されているはずですので、事前に確認しておくようにしてください。定員以上の人数で就寝するとトレーラーハウスの安定感が失われる可能性があるため、定員は守って使用するようにしましょう。
設備は必要最低限にする
「設備は必要最低限にする」というのも注意点のひとつです。トレーラーハウスには水や電気、ガスを引き込むことができるため、キッチンやトイレ、バスルームなどの設備を入れることもできます。しかしながら、先述した通り小型のトレーラーハウスは室内のスペースも限られています。
そのため、限られたスペースを有効活用するためにも、本当に必要な設備かどうかを考えるようにしましょう。シャワーやトイレは自宅や共有の設備を使用し、その分トレーラーハウス内のスペースを確保するという方法もおすすめです。
折りたたみ式やポップアップタイプもおすすめ
小型のトレーラーハウスをお探しの方は、折りたたみ式やポップアップタイプもおすすめです。トレーラーハウスにはいろいろなスタイルのものがあり、中には居室部分が折りたたまれているものや屋根が持ちあがるポップアップタイプも。
そのようなスタイルのトレーラーハウスであれば、小型であっても室内を広く使用することができます。ただし、その分価格は通常のトレーラーハウスよりも高額になるため、予算と相談しながら決めるようにしましょう。
まとめ
小型のトレーラーハウスは限られたスペースにも設置できるうえに、大型トレーラーハウス溶離も安く購入できるというメリットがあります。牽引免許も必要ないので、初めてトレーラーハウスを使う方でも手軽に導入できるでしょう。
ただし、小型のトレーラーハウスにはデメリットもあります。室内のスペースが限られている分、設置できる設備も少なくなるでしょう。中型・大型のトレーラーハウスとよく比較したうえで、どのサイズのトレーラーハウスにするかを決めるようにしてください。