若者でも始める事の出来る投資術として注目が集まっている「トレーラーハウス投資」と「不動産投資」ですが、それぞれに特徴やメリットやデメリットがあります。
ここでは、トレーラーハウス投資や不動産投資にはどのような特徴があるのか、また、今から始めるならどちらが良いのかといった事を徹底比較して見ていきます。
Contents
トレーラーハウス投資
トレーラーハウスと聞いてもあまり馴染みのない方も多いかもしれませんが、トレーラーハウスは家と車の良い所取りをした空間として数年前から非常に注目を集めています。
特にキャンプ人気で需要の高まっているグランピング等でのトレーラーハウス投資は今最も人気のある投資術と言えるでしょう。
トレーラーハウスとは
トレーラーハウスとは、プレハブのような箱型の空間にタイヤが付いた牽引可動式の車両です。トレーラーというくらいですから自走できるような印象を受けますが、エンジンは搭載しないので別の車両に牽引してもらう事で移動が可能となります。
ハウスとは言うものの自動車の扱いなので、一般的な家にかかる不動産取得税や固定資産税といった税金はかかりません。
しかしそれでいて、電気・ガス・水道といったライフラインは通常の家と同様に公共の設備から問題なく引く事が出来るという点は一つの大きなポイントです。
購入方法
トレーラーハウスを購入する為には、取り扱いのある自動車販売店またはトレーラーハウス専門業者で車両を探します。トレーラーハウス専門の業者であれば、用途に合わせて車両のサイズや外装、内装、間取りなどを自由にカスタマイズしてオーダーする事もできますし、既製品を購入する事もできます。その他はトレーラーハウスの中古車市場の中から自分のニーズや予算に合った好みの車両を見つけるという流れになるでしょう。
初期費用
トレーラーハウスを購入するのに必要な初期費用として主なものは以下の通りです。
- ・土地
- ・本体
- ・輸送費、設置費用
- ・税金、諸費用
土地
車両本体を購入する前に設置場所を確保する必要があります。トレーラーハウスは車両として登録する事ができますので、通常は建物を建てる事ができない「市街化調整区域」にも設置可能であるという点は大きな魅力の一つです。
このように“土地探し”という面では大きな制限もないので、かかる費用は比較的抑える事が出来ると言えます。
本体
新品を購入する場合でも、小さめのサイズでそれほど凝った設備を設置しないシンプルな作りなら200万円前後で購入する事が出来ます。また、事業用購入であれば自動車と同様に4年の減価償却期間が設けられていますので、効率的な節税効果を期待する事が出来ます。
中古車両を購入するのであれば100万円以下から買う事の出来る車両もありますし、最近ではトレーラーハウスのリースを行っている会社もあります。
輸送費、設置費用
トレーラーハウスは、資材を設置場所に搬入して現地で組み立てる一般的な建築物とは異なり、予め工場で組み立てられた完成品が設置場所まで運ばれてくる仕組みです。先にも申し上げた通りトレーラーハウス本体はエンジンを搭載しておらず自走できませんから、工場から設置場所となる目的地までは専用車両が搬送を請け負います。
工場から設置場所までの距離や設置場所の状況といった各種環境条件により決定される輸送費用や設置費用に加えて、設置場所でのライフライン開通準備や接続作業にも費用が発生します。
税金、諸費用
トレーラーハウスは基本的には「建築物」ではなく「車両」として扱われます。かかる税額はこの点が非常に大きなポイントとなります。もちろん、建物を建てる時にかかる不動産取得税や固定資産税はかかりませんが、代わりに自動車を取得する際に発生する自動車取得税やその後毎年の自動車税などが発生します。
その他にも、自動車として登録する際に必須となる「自動車損害賠償責任保険(自賠責)」への加入も必須です。
維持費
トレーラーハウスは、比較的維持費を抑える事が出来るという点も大きな魅力の一つです。車両として登録している以上は自動車税や自動車重量税など定期的に支払う税金はあります。しかし建築物ではないため固定資産税の支払いは無く、それほど大きな金額が必要という訳ではありません。
また、トレーラーハウスの本体は元々、輸出入で使われる海上輸送用コンテナがモデルなので、耐久性に優れておりそれほど大きなメンテナンスも必要ないと言われています。
用途
トレーラーハウスの最大の魅力とも言えるのがこの「用途」です。例えば戸建て住宅の庭にトレーラーハウスを設置する事で別邸のような空間を実現でき、リモートワークの作業場やバイクの作業スペースとして個人的な空間を楽しむ事もできます。
近年ではキャンプ場経営やテレワーク用のシェアオフィス、サロンやテイクアウト専門の飲食店といった、事業目的・投資目的の用途で選ばれる方も増えています。
不動産投資
老後を見据えた資金形成や資産活用といった理由からも人気が高まってきているのが不動産投資です。安定した生活レベルを保つ富裕層向けの投資のイメージから一転、今では少ない自己資金で始める事の出来る投資として注目を集めています。
不動産投資とは
不動産投資とはその名の通り、土地や建物などの不動産を元にして利益を獲得する事を目指す投資術です。
土地や建物といった「不動産」を、安く買って高く売る事で利益を得るキャピタルゲインの視点での投資方法もありますし、アパートやマンションなどのオーナーとなりその物件を第三者に貸し出す事で、入居者からの毎月の家賃収入を得るインカムゲインの視点での投資方法もあります。
購入方法
土地・マンションやアパートを購入するには不動産仲介会社に依頼して希望条件にマッチした不動産を紹介してもらう、あるいは自身で探すといった流れが必要となります。
“マイホームは一生に一度の大きなお買い物”と言われるくらいですから、もちろん不動産の購入価格はそれなりのものです。数千万円という規模の売買なので、多くの場合は購入時に「不動産投資ローン」という不動産投資向けのローンを契約して金融機関に融資を依頼し、融資を受けた金額とローンの利息分を数年~数十年という長い期間をかけて返済する事になります。
初期費用
投資物件を購入する際のローンの組み方にもよりますが、不動産投資を始めるにあたっての初期費用は概ね購入する投資物件の価格の10%~20%が目安と言われています。物件の購入に際して頭金を入れずに全ての金額をローンにする「フルローン」を扱う金融機関もありますが、不動産登記費用や仲介手数料、火災保険、地震保険、不動産取得税や印紙税などの“諸費用”と呼ばれる細かな費用分については手元の資金として準備しておく必要があります。
その他、投資物件に集合住宅を選択した場合には管理会社との契約に関わる費用も必要となりますので多めに準備しておくに越したことはありません。
維持費
不動産投資にかかる維持費には、不動産を所有している事で発生する「固定資産税」や、物件を管理会社に任せる為の「委託費用」、更には建物そのものの「修繕費用」、「設備系の点検・交換費用」などが挙げられます。退去者が出た場合には新たな入居者を募る為に仲介業者に入居者募集を依頼する為の手数料が発生する事もあります。
このように見てみると、不動産投資においては物件の維持費にそれなりの費用が掛かるイメージを受けますが、これらに関しては事業をスタートさせる際に数年・数十年先を見越した収支計画を立てる事で、安定した資金管理を行う事ができます。
用途
不動産投資の主な目的は投資物件を入居希望者に貸し出す賃貸事業です。その他にも、住居以外の物件として「ビル」「駐車場」といった不動産への投資を行う事も可能ですが、規模が大きくなればなるほど管理は大変になりますので、個人投資家が始める不動産投資事業としてはアパートやマンション投資が現実的でしょう。
トレーラーハウス投資VS不動産投資
ここまで、「トレーラーハウス」と「不動産」のそれぞれの投資に関する特徴やポイントを紹介してきました。それぞれにメリット・デメリットがありますし、投資を行うご自身がどのような目的を持っているかによっても選択は変わるかと思います。
それぞれの特徴を踏まえ、どのような方にオススメなのかを以下にまとめますので是非参考にされてくださいね。
【トレーラーハウス投資がオススメ】
- ・気軽に始めたい
- ・投資資金を短期間で回収したい
- ・少ないリスクで始めたい。もしもの時には簡単に手放したい。
- ・キャンプ場経営やイベント利用など目的がはっきりしている
- ・マイホーム購入の為住宅ローンを既に契約済みである
【不動産投資がオススメ】
- ・老後を視野に入れた資金形成、資産活用をしたい
- ・安定した属性であり、金融機関からの評価が高いので融資を受けやすい
- ・ある程度まとまった初期費用を準備できる
- ・毎月安定した収入を得たい
- ・長期的な投資を考えている
まとめ
いかがでしたでしょうか。ここでは、近年注目を集めている「トレーラーハウス投資」と「不動産投資」についてそれぞれの特徴やメリット・デメリットに触れたポイントを紹介してきました。どちらの投資も“20代から始める事の出来る投資術”として注目されるようになってきましたが、事業として成功が約束されている訳ではありませんから多少のリスクというのは付きものです。すぐに準備する事の出来るまとまった資金や、何年先・何十年先のライフプランなども考慮し、自身に適した投資を選択する事が投資成功への近道です。